グランドツアー 英語版タイトルと日本語版タイトルを比較してみた! シーズン1編

Amazon プライムビデオで人気のオリジナルドラマ「グランドツアー」。

2016年のシーズン1スタートから、現在シーズン3が進行中です。

トップギアの後継番組ともいえるこの人気シリーズは、シーズン4以降も制作が決定しています。





この番組の魅力は、車や自然のきれいな映像だけではなく、ジェレミー、リチャード、ジェームズの、ずば抜けたジョークでしょう。

彼らのセンスは、映像だけではなく、各エピソードのタイトルにも表れるのではないかと思ったので、調べることにしました。

シーズン1


1. The Holy Trinity



Holy Trinityの意味を調べると、the Father, the Son, and the Holy Spirit.と出てきます。つまり、大事な3つのものということですね。
グランドツアーには、ジェレミー、リチャード、ジェームズの3人が必要ということですね。

それに対して、日本語版タイトルは..

「決定! 最速のハイブリッドハイパーカー」 でした。


2. Operation Desert Stumble



この回は、砂漠で任務を行うのがメインでした。
訳すと「砂漠での任務失敗」みたいな感じでしょうか..

日本語版タイトルは
「任務を遂行せよ 高級セダンで超高速のカーチェイス」でした



3. Opera, Art and Donuts




「オペラ、芸術、そしてドーナツ」
このタイトルの意味は見ればわかります。
ちなみに日本語版では欧州車VSアメ車 イタリアの旅」でした。

今回、英語版見ている最中にこういう意味だったのかと気づくようなものになっているのに対し、日本語版では、正直なんのひねりも感じない平凡でボーリングなタイトルとなっていて少しもったいない気がします。

「オペラ、芸術、そしてドーナツ」これでもいいんじゃねと思ってしまいました


4. Enviro-mental




これは、日本語にはできないワザですね。。
Environmental という言葉に、メンタルという意味を付け加えた状態です。
このエピソードでは、3人それぞれの環境に対するメンタルを知ることができます。

日本語では地球に優しい車を作ろう~環境保護への挑戦~」

5. Moroccan Roll



「モロッコのロール」 ロールを訳すのが難しくてよくわかりませんでした。
モロッコのトラックでレースする回なのでそれに関する言葉なんだと思います..
日本語では、モロッコでスポーツカー対決!?」でした

6. Happy Finnish Christmas

「フィンランドでメリークリスマス」的な感じでしょう。
この回はちょうどクリスマス関係の内容で、フィンランドで収録してました。
日本語版タイトルはこのことは完全に無視して、
歴史的勝利の裏側 名車はこうして誕生した」と内容重視型となっています。


7. The Beach (Buggy) Boys - Namibia Special Part 1

8. The Beach (Buggy) Boys - Part 2




エピソード7と8はナミビアスペシャルでした。3人はビーチバギーに乗って出かけたのですが、(Buggy)となっているのは、バギーとは呼べないものに乗っていた人がいたからかな〜と思います。
日本版タイトルでは
「グランド・ツアー スペシャル ナミブ砂漠の旅 パート1」
「グランド・ツアー スペシャル ナミブ砂漠の旅 パート2」
となっています。

9. Berks To The Future


このときの日本版タイトルは「未来へ向かうまぬけたち」で原題とかなり近いものになっていると思います。

10. Dumb Fight at the O.K. Coral




この回のタイトルについて語るとかなり長くなるかもしれませんが、お付き合いください笑

この特徴的なタイトルは、
1957年の映画 "Gunfight at the O.K. Corral" のタイトルをもじったものになっています。
この映画は、1800年代後半にアリゾナ州で起きた銃撃事件をもとにしていて、この映画のタイトルがそのままその事件の名前になった珍しい例になるようです。日本語では、「OK牧場の決闘」と呼ばれています。
ちなみに、Corralは普通の牧場とは意味は異なりますが、分かりやすさを重視して牧場となったようです。

話をグランドツアーに戻すと、このエピソードでは、珊瑚を復活させようと頑張るのですが、珊瑚は英語でcoral. つまり、元ネタのcorralがcoralにもじられているわけです。
また、韻を踏みながら
Gun fight (銃撃戦) → Dumb Fight (バカな戦い)
の変換が行われています。
日本語にすると、「サンゴをめぐったバカな戦い」ぐらいにしかならないので、とても伝えきれません…英語が分かり、かつ、1957年の英語を知っている人にはとても面白いタイトルだったのではないかと想像できます。

このときの日本語タイトルは「"カリブの海にサンゴを取り戻せ!"」となっています。このときだけ 「"」で挟まれてるのは、翻訳者が映画タイトルのもじりになっていることを少しでも伝えようとしたからなのかなと妄想しました。


11. Italian Lessons

直訳だと「イタリアのレッスン」あたりになります。
イタリア車がメインに来るので、こういうタイトルになっているのでしょう。

日本語タイトルは「フランス紀行~中古のイタリア車の耐久性を探る~」でした。

12. [censored] to [censored]

この回は、車で街を回るのがメインでしたが、その街の名前が、放送禁止(= censored)でした。もちろんAmazonなのでそのまま配信されます。実際にそのような街があるのかは調べてません……
タイトルに起こせないような名前の街から街へ という意味でこんなタイトルになってるのかなと思います。
日本語版は至ってクリーンでした。
「SUVで人生を巡る、ロマンチック街道の旅」

流石に
「 [放送禁止用語の街]から[放送禁止用語の街] 」
とかいうタイトルにはできません笑


13. Past v Future



「過去vs未来」
ガソリン車と電気自動車の対決が見られます。極めてシンプルなタイトルです。

日本語版では「 過去、そして未来へ」となってました。

まとめ


日本語版は内容に焦点を当てて、ときに原題をガン無視してでもタイトルを作る。

たまに、原題の直訳みたいなものもあっていいなと思った。

タイトルにもグランドツアーのセンスが現れていて、シンプルなのもあれば大作もあった。

英語にしかできない方法を使われると翻訳はとても大変だし、英語を英語のまま理解することの重要性を認識できた。

シーズン1はこんな感じです。おつかれさまでした。
↓から各エピソード確認できます。



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